大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和31(あ)3046 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人A、同Bの負担とする。

理 由

被告人A、同Bの弁護人佐々野虎一の上告趣意第一点、第三点について。

所論は、結局現行の下級裁判所の裁判官は国民から選挙されたものでなく、国民

の代表者でないから、憲法上の裁判官ということはできないし、また、裁判所法は

新憲法施行前の制定にかゝり無効であるから、これによる福岡高等裁判所は、憲法

三二条の裁判所に該当しないというに帰する。

しかし、現行下級裁判所の裁判官は、憲法八〇条に定める手続に従つて任命され

たものであり、憲法上の裁判官であることは憲法の明文上自明のことがらであり、

また、裁判所法は新憲法施行前の制定にかゝるものであるが、旧憲法下の法律であ

つても憲法の条規に反しないものはその効力を失わないことは憲法九八条の定める

ところであり、当裁判所の判例とするところである(昭和二二年(れ)二七九号同

二三年六月二三日大法廷判決刑集二巻七号七二二頁)。そして裁判所法の憲法に違

反しないものであることは当裁判所大法廷判例(昭和二二年(れ)一二六号同二三

年七月一九日大法廷判決刑集二巻八号九二二頁)の趣旨に徴し明らかであるから、

所論は採るを得ない。

同第二点は違憲をいうが単なる訴訟法違反の主張であり、同第四点は事実誤認、

量刑不当の主張であつて上告適法の理由にならない。

被告人Cの弁護人長崎祐三の上告趣意第一点は、違憲をいうがその内容は事実誤

認の主張であり(昭和二二年(れ)一七一号同二三年五月五日大法廷判決・刑集二

巻五号四四七頁参照)、第二点の事実誤認の主張とともに採るを得ない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

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よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す

る。

昭和三三年一〇月二四日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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